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instagramとVMD

そもそも「VMD」の投稿はどんなタグ(#)で表現するんでしょうか。
そもそも「VMD」の投稿はどんなタグ(#)で表現するんでしょうか。

 

皆さんinstagramやってますか??

私は、個人アカウント(趣味ネタ)では2015年2月からやっています。SNSは昔はmixiをかなり楽しんで、twitterはまったく性に合わず、facebookは広告とどうでもいいシェア投稿ばかりでまったく楽しんでません(笑)ピンタレストはカッコいいけどスカしててなんかね・・・

mixiもインスタも、投稿した写真が自己満足ながらアーカイブにできるので楽しいんです。ということで、会社アカウントも2か月前から始めて毎日更新していますが、面白いことが色々わかってきました。

 

インスタグラムのVMDの方々・・・

つまり、VMD関係の仕事をされている方で、インスタにそれ系の投稿を多くされている方。どうやら世界中に大勢おられます。インスタをされていない方、または仕事ネタを投稿しない方が圧倒的に多いとは思いますが、それでも相当おられます。

なぜ判るかと言うと、私は会社アカウントでは写真を投稿する際に「#VMD」とか「#VM」とかいうハッシュタグを必ず付けるので、同じような投稿をしている方を「おすすめ」として紹介されるんですよね。投稿者の名前に「vm」がついていることも多いし、投稿を見れば明らかにそうだと判るので、どんどんフォローしていきましたら、VMDの方が私のアカウントもフォローしてくれるようになってきました。この循環で、世界のVMDの方と投稿で繋がり、タイムラインにはそれ系の投稿が毎日刻々とアップされるわけです。グローバルで楽しいですよ!

とはいえ欧米の方が圧倒的に多く(アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン等)、東南アジアや韓国は少なめです。ロシアにもいるでしょうが、言語の壁で拾えないのかも。中国は…そもそもインスタ出来るの??日本人はまだリサーチ不足ですが、結構おられるのではないかと思います。

インスタに投稿されているVMD関係の方といっても、様々な分野の方がおられます。凡そ下記のように思います。

 

・ディスプレイデザイナー

・ビシュアルマーチャンダイザー
・マーチャンダイザー
・スタイリスト
・デコレーター

・ツール会社
・マネキン会社

・施工会社
・コンサルティング会社

・専門学校
・広告会社
・小売店舗
・アパレルメーカー

 

VMDという仕事への入口は本当に幅広いと実感します。

そして、VMDの方が必ずVMDドンズバの写真を投稿されるとは限りません。投稿される写真のカテゴリーは様々ですが、傾向としては凡そ下記のように思われます。

・ショーウィンドウ
・VP
・店頭展開陳列
・ディスプレイデコレーション
・服やインテリア等のコーディネイト
・店舗や売場の内装
・建築や建物

・風景
・フラワーショップ
・マネキン
・販促ツール
・デザインイラスト
・お洒落自撮り
・猫
・上記すべて

圧倒的多数なのはショーウィンドウとVPの写真。メゾンブランドやブランドショップ等の目立ったショーウィンドウ写真をまめに投稿する方が多いです。店頭展開は綺麗な写真が少ないですが、美しい店頭展開写真は売場のインテリア写真として上がる場合、つまりお洒落ショップのポートレイトである場合が多いでようです。自撮りを投稿される方、本当に多いです。自分自身がモデルとしてコーディネイトを纏っている場合も。男性はムキムキなだけの写真やパーティの写真が多い(笑)そういうのは無視してます。

これらのことからなにがわかるか。
例えば、私が勉強になったのは「VMD」という言葉をグローバルにはどんな言葉で表しているのか。VMDの仕事がなにを指すか。それから、いまこの瞬間のグローバルなデザイントレンド。国によるアプローチや表現の違い。大量の写真を一瞥しながら流していくだけですから所詮感覚的なものですが、それでも特徴がつかめるのではないかと思っています。「わかるかもしれない」と思って「なにかをつかもう」という見方をするのが良いのではないかと。

#visualmerchandisingで検索するとこんな感じです。
#visualmerchandisingで検索するとこんな感じです。

 

インスタは、投稿に付けてあるハッシュタグ(#)で投稿写真を検索できますから、特定の#を検索することでそれに対する世界中からの投稿数と内容を見渡すことが出来ます。この#の付け方、日本人にはなかなか解りませんよ。日本では「VMD」と言いますがグローバルには「VM」ですし・・・ということで、外国の素晴らしいVMD投稿にはどんなハッシュタグが付けられているのか逆びきしました。例えば以下のようなタグが出てきます。横の数字は全世界での写真の投稿数(2018年11月4日時点)です。


#visualmerchandising 774k
#retaildesign 274k
#vmlife 26.4k
投稿内容から見て、割りとバランスがよいタグと言えます。


 #windowdisplay 574k

#displaydesign 17.4k
#windowdisplaydesign 11.5k
 このあたりもオススメです。

#vm 676k

#visualmerchandiser 177k
#vmd 98.9k
#visualdisplay 66.1k

#displaymannequin 1012
#vmconsulting 392
これらは人属性になるので自撮りや商品写真ばかりです。ディスプレイの写真をバランスよく見ることはできません。見てお判り頂けると思いますが、「vmd」はグローバルには使われない言葉です。vmもvmdも、ビジュアル・マーチャンダイジング以外の言葉として付けられている可能性が多いと思いますが、それでもやはり「VM」がグローバルな公用語であると考えた方が良いでしょう。一般的に言われていることですが、インスタでもこうして証明されます。

#merchandisepresentation 53
陳列フェチ写真だけど、投稿数が少ない。。。
#陳列フェチ 182
日本人だけ(笑) 

#display 1.9m

#mannequin 1.3m
#decorater 11.7k
意外ですが、これらは言葉としての守備範囲が広すぎるせいか、投稿内容の的が絞れないようでディスプレイと関係ない写真ばかりで薄まってしまいます。#mannequinはモデルさんの写真ばかりです。

#mdp 337k
#mp 1m
これはもっとダメです。。

「MDP」(グローバルには「MP」)はアメリカから入ってきた言葉ですが、これもディスプレイの写真は皆無です。ちがう言葉の略語で使われているようです。

自分がいかに非効率なタグをつけてインスタグラムやってたかがよくわかりました(笑)

私が最も秀逸かつGoodなタグだと思ったのは#vmlifeです。

 

#displaydesignで寄せるとこんな感じ。カラートレンドが見えませんか?
#displaydesignで寄せるとこんな感じ。カラートレンドが見えませんか?

インスタは、ピンタレストみたいにイカした写真は少ないですが、リアルタイムでどんどんアップされるので、それこそピンからキリまで見ることができリアルで臨場感があります。ノイズもたくさんありますが、とにかくリアリティがあります。全体を流し見していて見えてくるものがあります。

今この瞬間のトレンドとして感じるのは…
Not グラフィカル

繊細でデコラティブ、装飾的
デザインもMDも色鮮やかでマルチカラー
 クローズアップMDカラーは赤、グリーン、くすみ系アースカラーとグレー
クリスマスシーズンに入ってくるので当然その影響もあるでしょう。
全体的にハートウォーミングであり、モダンなテイストや尖ったもの、コンセプチュルアルで難解なものは少ないのではと思います。

冒頭にも触れましたが、タグで検索するのもいいけど、VMD投稿アカウント作ると、どんどん投稿者を集めることができ、タイムラインでチェックできます。インスタを始めたとき、趣味の投稿に対し時間と国境を軽々越えて様々な国の方からリアクションがあり、様々な言語でコメントがつくのに驚き興奮したものです。リアルな関わりはなくとも、インスタという媒体とVMDという仕事を通じてグローバルに繋がるのも良い勉強になります。

総じて、日本人のディスプレイ投稿は少ないように見えます。
外国、特に欧米に比べて演出予算や顔となる場が少ないからでしょうか。先に触れたようにタグ付けの仕方の問題もあるでしょうか。


言うまでもありませんが、現地に行ってこの目で観るのにかなうものはありません。絶対にこの目で現物をリサーチすること、定点観測することが重要です。特に日本と海外ではその文化同様VMDが全然違いますので。ですが、手っ取り早いマーケティングとしては、グローバルでなかなか有効と思われます。投稿している個人のバイアスが掛かりますからマーケティングとしては二流かもしれませんが、これを毎日、見かたを意識して見続けることは、一瞥して特徴を見出す良いトレーニングにもなると思います。

 

さて。振り返って私の会社アカウントを見ると・・・

ハッシュタグは非効率なものばかり。陳列フェチ写真ばかり。

これではいけませんね。。。