今年の授業が4月から始まりました。
昨年は初めての授業でしたが、コロナの影響でいきなりのリモート・・しかも僕は教材の配信でやってしまったので、教壇に立った感がまったくありませんでした。
でも今年は対面での授業スタートになりました。
嬉しいです。
でもここへ来て変異株の猛威が吹き荒れてきそうな気配・・・
対面続けられるのでしょうか・・
身内や友人関係でコロナに罹患した人っていなかったのですが、最近知っている方の罹患情報が耳に入ってきました。その方は僕より少し年下で、基礎疾患もない元気な方ですが、ECMO治療が必要なほど重症化してしまったそうで・・ご無事に生還されたようで本当に良かったのですが、その話を聞いてから怖くて仕方なく、変異株の話題が出てきてからは「まさかの事態」を常に想定するようになりました。
でもそんなの絶対イヤなので、今日から二重マスクで外出することにし、授業も二重マスクで挑みました。まあ電車でも学校でも二重マスクは自分だけでしたけど(笑)
別にすごく苦しくなるわけでもなく、いつものように喋れましたので、こんな感じで用心しながら仕事に出たいと考えています。
一昨年、特別講師で初めて教壇に立ったときはあまりに堂々と寝る学生を目の当たりにしてショックを受けたものですが、もうすっかり慣れてしまい(笑)、講義中はパワポが見えるように照明を消すのもあって寝てる様子も目に入りませんしね!
前職OBで別の大学で教壇に立っておられる先輩と先日お会いする機会がありましたが、その方「もはや居眠りしている姿もかわいい」と言っておられました。それを聞いてなんかマインドが変わりました。気にするのやめようと。それ以来楽になりまして、先輩には感謝してます。
授業の時間は本来90分なのですが、コロナ対策で70分に短縮されています。授業のテキストは90分仕様で作ってあります。
この70分というタイム感にまったく慣れていないのでちょっと苦労してます。急ぎ目でやると60分しかもたなかったり、少しゆっくりしたり拘って話したりすると足りなくなって、終盤巻いたりして・・・
今日の1コマ目(VMDマネジメント)はようやく70分ピッタリで納めることができましたが、2コマ目(マーチャンダイジング)は途中でRGBケーブルの接続不良が起きて画面が映らなくなるトラブル発生・・3分くらい授業が止まってしまい、その影響で見事に最後時間が足りなくなりました。終盤で3分くらい解説しようと思っていたネタを飛ばさざるを得なくなる不始末!
70分怖いなあ。やはり90分が良いなあ。
直接学生さんとコミュニケーションを取るのは難しいのですが、今日はある学生さんが「今日は面白かったです!」と声をかけて下さって、ホント嬉しかったですね。この一言で全て報われますし、もっと良いコンテンツにしなきゃ!と勉強する気になります。
以前、5班分けをしてグループディスカッションをやりました。2科目ともやったんですが、VMDの授業では「お店を好きになってもらうにはVMDで何が一番重要?」というテーマで、マーチャンダイジングの授業では「お店を好きになってもらうには何が一番重要?」と言うテーマで議論してもらいました。
各班の代表者に発表してもらったのですが、思惑どおりに各班すべて違う答えになりました。正解はないことなので、なるべく違う意見がたくさん出ることが望ましいですね。しかも、シンプルな質問なので逆に答えを出すのが難しい。
5つの回答を集めると、今の若者がお店やVMDに抱いている理想像を端的に掴むことができます。ヒジョーに勉強になりました。
備忘録兼ねてご紹介します。
「お店を好きになってもらうにはVMDで何が一番重要?」
1班:写真映えです。お客様にインスタユーザーが多いから。売場の全ての部分で映えるようにしたい。パッケから出して瓶に入れなおしたり、見えるモノ全てに気を遣って素敵な売場にすることが重要で、それが集客につながります。
2班:ブランドコンセプトの、見た瞬間の分かりやすさです。お店の外観の見た目と、店内の品揃えの様子がVMDとして一貫性を持って融合していることが重要です。
3班:外からお店見たときに、一目で店内に何があるか判ることです。見えるものが、商品だけでなく接客の様子やスタッフのセンスまで含め全体の見え方がVMDなので、それらがコンセプトとして一貫していることが重要です。
4班:目を惹くインパクトがVMDには重要です。まず見てもらえること、そして興味を持ってもらうこと。そのために装飾で季節感を出したり、頻繁に変化すること、歩きやすい通路やディスプレイの分かりやすさが必要です。
5班:VMDは目新しさを出すことが重要です。ディスプレイの見やすさ、新鮮さ、目を惹くことが必要です。店内は密にならないためにも、うまく分散して店内全てを歩いてもらえるよう通路計画やサイン類が重要になります。
■写真映え
■ブランドコンセプト(が見てわかること)
■一目見て何があるかわかること
■目を惹くインパクト
■目新しさ
どうでしょう。まとまると説得力ありますよね。
VMDの本質である「展開の視覚的な統合」や「ブランディング」ということが感じられますし、目に留まることの重要性をどの班も認識しています。写真映え=どの部分を切り取ってもフォトジェニックであるべき!という意見もVMDの重要な観点ですよね。
デザインとかテクニックとか、カッコいい悪いの前にある重要なポイントをみんなで見つけてくれました。本当に良く出来ました!
マーチャンダイジングの授業でも同様に5班分けしてやりましたが。これまた良い結果となりました。VMDの結果と対照すると、両者ほぼ同様の内容が含まれます。つまり、VMDとマーチャンダイジングは表裏一体で繋がっている、VMDはマーチャンダイジング活動の流れの中にある、ということが分かる結果となりました。
学生一人ひとりが考えていることや大事だと思っていることがあります。みんな違ってみんな良し。これを、他者の意見にも耳を傾け刺激を受けながら、突き詰めていってほしいな・・と思います。
僕も良い刺激を与えることができると良いのですが。7月いっぱいまで試行錯誤です。
そして、決まりかけてるいくつかのお仕事がまたコロナで消えてしまわないことを祈るのみ・・・